法人口座開設は余裕をもって早めに準備した方がいい

      2018/05/23

ginkou_kouza

会社の設立にともなって必要になるのが法人口座ですが、その開設審査は年々厳しくなっています。
振込詐欺などが法人名義の口座を用いているのが大きな原因で、そのため簡単には作れないようになってきているのです。

事業をスタートするタイミングに間に合うように余裕を持って準備をしないと振込先がないという事態にもなりかねません。
この記事では起業して法人として事業を始める方に向けて法人口座開設について説明していきます。

法人口座はつくっておいた方がいい理由

法人口座を作らずに個人の口座で取引をしている法人(会社)は世の中にたくさんあるのをご存知でしょうか。

クレジットカードも経営者個人のカードを使い個人口座からの引き落としにしています。

プライベートで使う口座とは別にしておけばこれで十分に仕事をしていけます。

それでもやはり事業をすすめていくうえで法人口座をつくっておいた方がいい理由はあります。

会社としての信用度

取引先の会社からすると指定された振込先が個人口座であった場合、100%信用出来ないかもと不安な気持ちになります。

これが大手都市銀行の法人口座であれば、その信用度はがぜん高まります。

法人カード(法人向けクレジットカード)を作るときのクレジット審査でも法人口座があったほうが有利になるのは言うまでもありません。

税務署対策

納税関係の問題で税務署から調査が入ったとします。
法人口座ではなく個人口座で営業していた場合は色々聞かれて調査が長引く事は少なくありません。
やはり個人口座では税務署に対してもあまりいい印象はあたえないのです。

法人口座を開設する銀行選び

法人口座開設のハードルの高い順だと

  • 都市銀行
  • 地方銀行
  • ネット銀行 / ゆうちょ銀行

という並びになります。

都市銀行 三菱東京UFJや三井住友、みずほ、などのメガバンク

都市銀行に法人口座を持っているだけで会社の信用度は高いです。

なぜか?
都市銀行は法人口座開設の審査が厳しいんです。
都市銀行の厳しい審査に通って法人口座を開設している会社となるとその信用度も高く見られるわけです。

大手企業と取引をするなら都市銀行に法人口座を作りたいですね。

デメリット
振り込み手数料が高いです。
しかし大手の取引先なら口座を持っている割合は多く、同じ銀行内なら振り込み手数料はかかりません。

地方銀行 横浜銀行、静岡銀行、北海道銀行、千葉銀行など

地方銀行は地域に密着したサービスを提供していて、その地域の人々や企業にとって使いやすい銀行です。

デメリット
会社を他の地域に移転した場合、店舗・ATMが一気に少なくなってしまう事。

ネット銀行 ジャパンネット銀行や楽天銀行、住信SBIネット銀行など

24時間いつでも使えて振り込み手数料が安いです。
ネットショップなどのネット事業には適しています。

デメリット
融資が受けられない。
信用度がいまいち。

ゆうちょ銀行

手数料が安いです。
ネットバンキング、ATM手数料無料

デメリット
融資が受けられない。
信用度がいまいち。

法人口座、開設の難しさで比較

法人口座開設の難しさは
都市銀行 > 地方銀行 > ネット銀行 > ゆうちょ銀行
の順です。

銀行 開設の難しさ
都市銀行 x
地方銀行
ネット銀行
ゆうちょ銀行

 

法人口座開設の審査基準

 

法人口座開設の審査基準とされるものには次のようなものがあります。

資本金

会社法上は1円でも問題ないのですが、少なくとも100万円以上にしておいた方がいいでしょう。

事業内容

実際の事業の内容を証明できる資料を用意しておくのは必須です。
あたりまえですが銀行が怪しむような事業目的は会社の定款には書かないこと。

会社説明資料

書類の資料だけでなく実際のホームページがあった方が有利です。

事業所の有無

最近ではバーチャルオフィスを契約して、そこに謄本上の本籍を置く場合が多いですが、実際に事業所をかまえている方がやはり有利です。
事業所(オフィス)を借りる費用をカットしたいのなら実家を本店として登記しておくという手もあります。

 


 

困る事は審査に落ちた場合、銀行側は落ちた理由を一切教えてくれないので何が原因で落ちたかがわからず改善のしようがない事です。

 

法人口座開設に必要な書類

    • 口座開設依頼書(銀行に備え付けのものです。)
    • 
登記事項証明書(登記簿謄本)
    • 
認証を受けた会社の定款
    • 法務局から交付を受けた代表取締役の印鑑証明書
    • 
法務局へ届け出た代表印
    • 
銀行印に使用する印鑑
    • 本人の身分証明書

以上が基本的なものですが、各銀行によっても違いますので電話で問い合わせるなど必ず確認する必要があります。

まとめ

法人口座の開設は年々厳しくなっていると聞きます。
一発では審査がおりないと思っていた方がいいでしょう。

何箇所かを受けてやっと法人口座が持てたという口コミは多いです。

比較的審査のとおりやすいネット銀行かゆうちょで作っておいてステップアップしていくという考えでいいと思います。


以上「法人口座開設は余裕をもって早めに準備した方がいい」という記事でした。
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