個人事業主なら法人カードじゃなくてもいいと思いますか?後々困る事になりますよ

      2020/05/22

個人事業主

法人カード?聞いた事あるけど個人事業主でも必要なの、個人用のクレジットカードで十分なんじゃないの?
とお思いのあなた、後々のためには法人カードを作っておいた方がなにかと便利なんですよ。

さらに言うとだんだん事業が広がっていくと個人用のクレジットカードでは困った事で出てきます。

今回の記事では個人用のクレジットカードを使っている個人事業主の方に向けて法人カード(法人向けクレジットカード)、法人ETCカードを作った方が数段仕事がしやすくなる理由を解説します。

個人事業主、個人用のクレジットカードでいい?

個人で作ったクレジットカードをそのまま使っている個人事業主の方、今のところ問題はないですか?
「特に困るような事はないよ」という事であればいいのですが・・・

個人用のクレジットカードを仕事の経費で使うのはカード規約違反

知ってましたか?厳密にいうと個人用のクレジットカードを仕事の経費で使うのはカード規約違反になります。

クレジットカードを作った時に郵送されてくる書類の中にカード規約というものがあります。

カード規約

細かい字でびっしり書いてあってとても読む気になりません。
ここに支払い用途について書かれてあります。

今はいいかもしれないけど

カード規約ではそうなっているけど、みなさん問題なく使えているようですね。

プライベートで使うカードとは別にクレジットカードを作っておいて、仕事用の口座を作って引き落とし先をそこに設定しておけば申告のときもそんなに困る事もないでしょう。

しかし!

だんだん業績があがってきて経費も多様になってくると個人用のクレジットカードではいろいろ面倒な事が起こってきます。

とくに人を雇うようになったら経費の支払い、計算が複雑になってきます。

従業員の支払う経費、出来たらクレジットカード払いにしたいですよね。

仕事で使う高速のETC利用料なども自分一人だったら計算が簡単だったのがだんだん複雑になっていきませんか?

従業員にカードで経費を払わせたり、仕事用の口座へ請求されるETCカードなど個人のクレジットカードでは対応出来なくなります。

クレジットカード・ETCカードが使えるのは名義人だけ

「あなた名義のクレジットカードやETCカードを従業員に貸す」これもカード規約に違反しています。

仕事で毎日使うわけですから「バレなきゃいいでしょ」というレベルではないですよね。

自分一人でやっている個人事業主なら基本的には法人カード必要ないと思いまます。

でも従業員を雇うようになって経費精算用の追加カード(親カードと同じ機能を持つクレジットカード)やETCカード、給油カードなどが必要になったら法人カードが必要になりますよ。

個人用クレジットカードで作った追加カード、ETCカード、給油カードは当然ですが名義がカードの持ち主個人のものになっています。
これを他人である従業員に使わせるのはカード規約違反です。

バレなきゃ問題ないと思いますか?

カード会社はカード所有者を守るためカードが悪用されていないか常に監視しています。
盗まれた、紛失したなどの場合に悪用されたら補償をしてくれるのでとても助かりますよね。

とても細かく監視しています。
もし自分名義のETCカードを従業員に貸しているときに紛失したと考えてください。

そうしたらカード会社に届け出ますよね。カード会社は利用履歴をチェックします。
そのとき、たとえば自分が使っているクレジットカードと貸したETCカードが短い時間内に距離の離れた場所で使用されたことが紛失の届け出以前から何度もある事がわかる。

他人に貸しているのがバレますよね。

この状態でETCカードが悪用されたとしてもカード規約違反なので補償はされません。

さらに、他人に貸しているのがバレればカード解約になる可能性もあります。

こういった問題を解消するにはやはり法人カードを作っておいた方がいいんです。

法人カードならビジネスで必要になる機能が用意されている

法人カードなら親カードの他に従業員名義の追加カードやETCカードを作る事が出来るので、それを渡す事が出来ます。

請求先は親カードと同じ口座になるので経費の計算が効率よく出来るようになります。

追加カード

法人カードなら親カードと同じ機能を持つ追加カードを各従業員名義で複数作る事が出来るので出先での経費の支払いに使う事が出来ます。

ETCカード・給油カード

法人カードなら従業員用のETCカード・給油カードも複数枚作る事が出来ます。


 

これら従業員用のカードの明細はカードごとにでますので誰がどこでいくら使ったかなど経費の管理がしやすくなります。

個人事業主でも作りやすい法人カード

新設の法人や個人事業主では審査の厳しい法人カードを作るのは難しいと言われています。

ここでは個人事業主でも作りやすい法人カードを紹介します。

普通の法人カードは会社の登記簿が必要になりますが、個人の確認書類だけで作れるカードを2種紹介します。

オリコ EX Gold for Biz iD×QUICPay

オリコ【エグゼクティブ ゴールドフォービズ アイディ クイックペイ(EX Gold for Biz iD×QUICPay)】は個人事業主用と法人代表者用の2種類のカードがあります。

ゴールドカードなのに年会費2,000円+税 (初年度無料)で作れるんです。

EX Gold for Biz
iD×QUICPay
type S
EX Gold for Biz
iD×QUICPay
type M
対象 個人事業主 法人代表者個人
年会費 2,000円+税 (初年度無料
追加カード なし 3枚まで発行可
(年会費無料)
ETC発行枚数 1枚 各カード1枚
(追加カード1枚に付きETC1枚)
ETC年会費 無料
キャッシング機能 あり なし
電子マネー QUICPay・iDに対応
限度額 10万円~300万円
国際ブランド  VISAあるいはMastercard
海外旅行保険 2,000万円
国内旅行保険 1,000万円
ショッピング保険 最高100万円
ポイントプログラム オリコ「暮らスマイル」
EX Gold for Biz会員は利用金額スマイルに20%加算
支払い方法 1回払い、分割払い、据置き一括払い、リボルビング払い

個人事業主用はタイプSですが追加カードやETCカードが複数枚必要な場合はタイプMを選んでください。

三井住友ビジネスカードfor Owners

【三井住友ビジネスカード for Owners(クラシックカード)】は
・クラシック(標準)
・ゴールド
・プラチナ

と3種類用意されています。
ゴールド、プラチナは年会費が高い分充実したサポート・特典が受けられます。

for_owners

クラシック ゴールド プラチナ
対象 個人事業主または法人経営者個人
年会費 1,350円(初年度無料) 10,800円(初年度無料)  54,000円
追加カード年会費 432円(初年度無料) 2,160円(初年度無料) 5,400円
ETC発行枚数 親カード(追加カード)1枚に付きETC1枚一枚の親カードに対して何枚ものETCカード発行は出来ない
ETC年会費 無料ただし1年間ETCカードの利用がまったくない場合、翌年は540円(税込)
キャッシング機能 あり
全国の提携金融機関・ゆうちょ銀行・コンビニのATMで利用できます。
電子マネー iDに対応
限度額 原則10万~80万円 原則50万~200万円 原則200万~500万円
国際ブランド VISAあるいはMastercard
旅行傷害保険 最高2,000万円の海外旅行傷害保険国内はなし 最高5,000万円の海外・国内旅行傷害保険 最高1億円の海外・国内旅行傷害保険
ショッピング保険 最高100万円(海外のみ) 最高300万円 最高500万円
ポイントプログラム 基本還元率0.5%「マイ・ペイすリボ」に登録して実際にリボ払いが発生した場合は、その月の利用代金のポイントは2倍になり還元率1.0%
支払い方法 1回払い・リボ払い・分割払い・2回払い・ボーナス一括払い

自分ひとりの個人事業主、または2、3人規模の会社であればクラシックで十分使えます。

法人カードでキャッシング出来るカードは少ないのですがクラシック・ゴールド・プラチナ全てでキャッシングが出来るのも特徴です。

まとめ

クレジットカードヒストリー(通称クレヒス)といってその人がどういうクレジットカードを作ってきてどういう使い方をしてきたかという事の情報は各金融機関で共有されています。

20代前半で社会人に成り立ての人ならクレヒスがなくても自然ですが、30代すぎてクレヒスのない人はなんらかの問題があってクレジットカードが作れないのではと疑われてしまいます。

こういう人は新規にクレジットカードに申し込んだ場合審査の面ではとても不利になります。

何年も支払いの延滞などの問題もなくクレジットカードを使ってきた人のクレヒスはこういう場合とても有利な情報になるのです。

早めに法人カードを作って使い込んおいた方が将来、会社法人にしたときにもすんなりと会社用のクレジットカードが作れるようになります。

個人事業主としてやっているだけなら、たしかに個人用のクレジットカードでも用は足りるかもしれません。

でも将来の事を考えたら法人カードを作っておいた方が絶対いいと思います。


以上「個人事業主なら法人カードじゃなくてもいいと思いますか?後々困る事になりますよ」という記事でした。
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