法人や個人事業主向けのクレジットカードである法人カードとは

   

今の時代、ネットで会社の備品を注文する事など多いはずです。
そしてネットでの決済方法で一番多いのはまだまだ電子マネーよりもクレジットカード。

そうした会社の業務でクレジットカードを使うには法人向けのクレジットカードが必要です。

一般的な個人向けのクレジットカードじゃだめなんですかね?

一人だけでやっている個人事業主なら個人向けカードでもなんとかなります。

しかし社員、従業員がいる場合は法人向けカードじゃないと通用しません。

社員にもクレジットカードを持たせて経費の支払いをさせないと法人カードを使う意味が半減してしまう、そのためには個人向けカードではだめなんです。

これから事業に法人向けクレジットカードを導入していこうという会社経営者の方、または個人事業主の方に向けて「法人カードとはどんなもの?」という疑問に答えていきます。

法人カードにすると何がいい?

法人カード=会社のクレジットカード。
こういう認識でいいと思います。

事業を大きくするために最近法人化をした経営者の方なら会社の支払いは出来るだけ会社のクレジットカードにしましょう。

キャッシュレスの時代だから社員が会社の経費を支払うのにもクレジットカードがいい。
社員の持っている個人カードでは立て替えになってしまい経理処理が面倒になる。

個人カードをずっと使ってきた個人事業主の方もそろそろ法人カードを検討している事と思います。

法人カードにすると何がいいんですかね?

法人カードにすると何がいいのかクレジットカード会社のサイトで調べてみると、こんな事が書かれています。

「法人カードにするメリット」
●プライベート、ビジネスの区別をつけることができる
●ビジネスに使ったお金の流れを可視化することができる
●急な出費にも備えられる
●キャッシュフローが把握できる
引用元:→3分でわかる! 個人事業主の法人カード・ビジネスカードの選び方と持つべき理由とは?

4項目ありますが、これは全部一般の個人向けクレジットカードでカバー出来ちゃいます。

●プライベート、ビジネスの区別をつけることができる

個人向けクレジットカードでもプライベートとは別にビジネス専用のカードを作っておけば区別は付きます。

●ビジネスに使ったお金の流れを可視化することができる

これも同様ですね。申告のときもビジネス専用に使う個人向けクレジットカードを作っておけば計算は楽です。

●急な出費にも備えられる

これはクレジットカードをビジネスに使った場合の事です。特に法人カードの特徴ではありません。現金を用意出来なくてもカード払いでしのげます。実際に現金が必要になるのは1ヶ月、2ヶ月先の引き落とし日です。

●キャッシュフローが把握できる

これも同じです。法人カードではなくても支払いを出来るだけカードで済ませると月末の利用明細でお金の流れが見えやすくなります。

個人カードでも出来る事ばかりじゃないの。カード会社のサイトなのにしょうもない情報を載せてますね。

それじゃあ法人カードにするメリットは実際何なんでしょうか?

そうそう、それを教えて!

引き落とし先が会社の口座になっている社員・従業員カード(追加カード)

法人カードは引き落とし先が会社の口座になっている社員・従業員用の追加カードを発行出来る。

社員が出張先で経費を支払うのにも会社のクレジットカードがあれば便利ですよね。

立て替えによる清算などの経理処理が省けます。

個人事業主であっても従業員がいる場合は追加カードは欲しいですよね。

各カードごとの利用明細が出るので「誰がどこでいつどれくらい使ったか」が一目瞭然。
経費の管理が一気に楽になるのです。

ETCカード

ETCカードも同様で社員・従業員に渡して使える会社の口座が引き落とし先になっているETCカードを複数枚発行出来るのは法人カードだけです。

個人カードでもETCカードを複数枚発行出来るカードはあります。(セゾンカードなど)
しかしそれらは名義が全部同じで親カードの持ち主しか使えません。

法人カードで発行するETCカードは名義が会社になっているものと社員それぞれが名義になっているものがあります。

限度額は多め

一般の個人向けカードに比べると法人カードの限度額は多めになっています。

というか余裕のある限度額じゃないとビジネスには使えません。
特に多くの社員に追加カードを持たせる場合は限度額が少ないと使えません。

全部の追加カード利用額の合計が親カードの限度額を超える事は出来ないからです。

親カードが10万円の限度額で追加カードが4枚あったら一枚平均2万円しか使えないクレジットカードということになってしまいます。

ビジネスに関係するサービスが充実している

たとえばJCB法人カードのビジネス関連の優待サービスの一部を見てみましょう。

●JALオンライン(法人向け国内出張手配サポート)
オフィスのパソコンで簡単に航空券の予約ができる法人精算方式のチケットレスサービスです。JCB法人カードでのお支払いなので立替精算が不要。JALならではの「事前座席指定サービス」も利用できます。

●ANAデスク(法人向けインターネット出張手配システム)
法人ニーズに合わせたインターネット航空券予約サービスです。急な出張にも対応できます。ご搭乗日がカードご利用代金明細に記載されるので出張管理にも大変便利です。

●JR東海「エクスプレス予約」サービス
東海道・山陽新幹線(東京~博多間)のネット予約&チケットレスサービス「エクスプレス予約」サービスを、お持ちのJCB法人カードで利用できます。

●じゃらんコーポレートサービス
国内最大級の宿泊予約サイトである「じゃらんnet」で提供している宿泊プランの他、法人限定の安価なシークレットプラン「JCS限定プラン」を提供。
これにより「出張コスト削減」を実現します。
大規模企業様向けには出張コスト削減に加え、企業様専用アカウント上で法人向けの管理機能を利用することにより「出張の見える化」「業務効率化」「内部統制強化」を実現します。

引用元:JCB法人カード https://www.jcb.co.jp/corporate/service/

これらは法人カードのビジネス向け優待サービスのほんの一部です。

この他、空港ラウンジの使用、いま流行りのクラウド型会計ソフトの優待。
秘書サービスの優待など各カード会社が充実したビジネス向け優待サービスを提供しています。

個人向けクレジットカードとの大きな違い

結局、法人カードと個人向けクレジットカードの大きな違いってなんなの?

そうですね。どこが違うのかじっくりみていきましょう。

個人カードは事業の支払いには使えない

一般の個人向けカード(いわゆる普通のクレジットカードの事です)はカード会社の規約で「個人のショッピングなどの使用に限定」と明記されています。

法人カードの場合は営業と取引に使えると明記されています。
<取引目的>
このカードは、申込者が営業のために又は営業としてする取引(事業費決済および事業費融資)専用のカードです。
オリコ法人カードのカード規約より

クレジットカードを作るときはその人にカードを使わせていいかどうかの審査があります。
その審査に通った人にだけカード会社はクレジットカードを発行するのですが、個人向けクレジットカードは「ショッピングなど個人の買い物だけに使う」という条件付きで発行しています。

その事から「個人向けクレジットカードは事業の支払いに使ってはいけない」と言われてきました。

しかし実際は電気代・水道代などの固定費。列車・飛行機などの交通費。ホテルなどの宿泊費。これら会社の経費に使われても問題がない事がわかっています。

カード会社が問題視するのは別のことなんですよ。

どんな使い方がいけないのか?

カード会社が問題視している使い方は「クレジットカード現金化」というものです。

お金に困った人、特に現金が今すぐ必要な人相手に貸金業者が使う手が「クレジットカード現金化」です。

まず現金が今すぐ必要な人にクレジットカードで高額な商品を買わせます。
そしてその商品を格安で貸金業者が買い取ります。

30万円の商品をクレジットカードで買う。
それを貸金業者が27万円で買い取る。(貸金業者はそれを30万円程度で転売します)

現金が今すぐ必要な人は現金27万円が手に入る。

その場はそれでしのげるが、クレジットカードの引き落とし日にはさらに30万円の現金が必要になる。

こういう仕組みです。

闇金ウシジマくんに出てくる話みたいですね。

中にはクレジットカード限度額いっぱいまで使って現金化する人もいます。
そして引き落とし日に現金が用意出来ずに延滞となってしまうケースが多いのです。

貸したお金を踏み倒されるのはカード会社という構図です。

カード会社にとっては迷惑ですよね。当然こういう使い方には警戒するわけです。

貸金業者としては買い取る商品は転売しやすいものでなければいけないので特定の商品を指定します。

そうするとクレジットカード現金化のため同じ商品を何個も購入する人が出てきます。
仕入れで商品を購入する場合と同じにみえます。

カード会社からすると本当に事業の仕入れなのかクレジットカード現金化なのか区別が付きませんのでまず警告を出します。「お客様のカード使用に関してご注意願います。事業の支払いに使用されていませんか。」

そして警告が無視されるようなら安全のためカードの利用停止措置を取ります。

 

クレジットカードの現金化をやっている人は、最後の手段である自己破産が出来なくなることもある。

クレジットカードの現金化は、破産法第252条第1項第2号にある「不当な債務負担行為」 とみなされることがあり、その場合は、裁判所から免責(借金の免除の許可)が認められません。クレジットカードの現金化によって一時的に自己破産を逃れようとしても、最終的に自己破産すらも不可能にしてしまうことがあるのです。
引用元:→クレジットカードの現金化

法人カードなら仕入れに使っても問題ないのはなぜ?

 

法人登記した会社向けの法人カードの場合は申し込み時に会社登記簿が必要になりますので事業を行なっているのが明らかになっています。

商品の仕入れ(同じものを大量に購入するなど)は最初から想定された使い方なのでカード会社も安心して使ってもらえます。

これに対して個人事業主主向けの法人カードは本人確認書類のみで作れるものが出てきています。これだと実際に事業をやっているかどうか確認する事は出来ません。

ただ個人向けクレジットカードとの違いは「法人カード=事業に使うカード」として申し込んでいる点です。

商品購入に使うのは想定された使い方です。カード会社としてはそれほど警戒する必要は感じていないのです。

商品の仕入れに使うのなら最初からそう言って申し込んでねっていう事ですね。

個人事業主向け法人カードは年会費無料のものはないし楽天カードなどのようにネットだけで簡単に作れないのでその発行枚数もそう多くない。
そのためクレジットカード現金化というリスクはカード会社からする少ないと見ているのでしょう。

社員、従業員用の追加カードが作れる

「個人向けクレジットカードとの大きな違い」についての話に戻ります。

個人的には法人カードと個人カードの大きな違いは「社員、従業員用の追加カード」の発行だと僕は思っています。

引き落とし先が会社の口座になっている追加カードが作れるのです。

個人カードでも家族カードといって請求先が親カードと同じ口座になっている追加カードを作れますが同居をしている家族という条件があります。

社長の個人カードから社員用の家族カードは作れないんです。

クレジットカードを使ったキャッシュレスの効果を徹底するには社員、従業員に会社の口座が引き落とし先になっている追加カードを渡して使わせる事は必須です。

法人カードには法人会社用と個人事業主用がある

何年か前は法人カードといえば法人登記した会社専用のカードでした。

しかし今は個人事業主専用の法人カードもいくつか出てきています。

法人会社用

法人登記をした会社の経営者・代表だけが申し込める。

会社登記簿(全部事項証明書)は必須で決算報告書などが必要になる場合もあります。

会社組織で使うので必然的に利用額は高額になりますので、その分クレジット審査は厳しめになっています。

個人事業主

個人店舗の経営者のほかいわゆるフリーランスといわれる広い意味での個人事業主が対象です。

特に開業届を出していなくても申し込む事が出来ます。

本人確認書類のみで作れるカードも増えてきています。クレジット審査も比較的厳しくはないです。

個人的意見ですが、まったく一人だけでやっている人は個人カードでも困る事はないと思います。

しかし一人でも従業員がいてその人にもクレジットカードを使わせたいなら法人カードは必須です。

でも一人だとしても本人確認書類だけで作れる個人事業主向け法人カード、欲しくないですか。
僕は一人だけの個人事業主ですが作っちゃいまいた。

おすすめの法人カード

クレジットカードというのは利用履歴が長い方が個人的信用度は高くなります。

ある程度の期間、延滞なしに利用していると「ゴールドカードはどうですか? プラチナカードはどうですか?」というようにグレードアップのお誘いがきますよ。

大抵のプラチナカードはこのようにお誘い(インビテーション)が来ないと作れなかったりします。

その分ステイタス性は高いと言えます。(ハクが付くのですね)

法人成りした人は必然的に法人カードを作らなければなりませんが、個人事業主の方で個人カードを使っている方は法人カードにして利用履歴を重ねた方が将来的にはいいと思います。

ステイタス性の高いカードが作りやすくなるわけです。

ここからは「今から作るならコレ」というおすすめの法人カードを紹介していきます。

オリコビジネスカードGold

オリコビジネスカードgold

法人登記をした会社用の法人カードです。

オリコビジネスカードGoldの1枚あたり2,000円という年会費の安さはとても重要です。

これは追加カードの年会費の額にも関係していて、オリコビジネスカードGoldは追加カードも年会費2,000円です。(ETCカードは無料)

社員にわたす追加カードを10枚以上作るとなると合計する追加カードの年会費も安い方がありがたい訳です。

もうひとつ、最高1,000万円という限度額も重要です。

JCB一般法人カードの限度額は100万円ですが、追加カードを10枚作ると一枚あたり10万円しか使えません。

ある程度の規模の会社の決済に使うカードとしては使いづらいですよね。

オリコビジネスカードGoldの1枚あたり2,000円という年会費の安さと最高1,000万円という限度額を考えると最高のコストパフォーマンスと言わざるをえません。

オリコ・エグゼクティブ・ゴールド・フォービズ

オリコ・エグゼクティブ・ゴールド・フォービズは法人登記した会社向け、個人事業主向け、両方のカードが用意されています。

個人事業主用のタイプS

法人代表者用のタイプM

EX Gold for Biz S
iD×QUICPay
EX Gold for Biz M
iD×QUICPay
対象 個人事業主 法人代表者
年会費 2,000円+税 (初年度無料
追加カード なし 3枚まで発行可
(年会費無料)
ETC発行枚数 1枚 各カード1枚
(追加カード1枚に付きETC1枚)
ETC年会費 無料
キャッシング機能 あり なし
電子マネー Mastercardブランドは「Mastercardコンタクトレス」、
Visaブランドは「Visaタッチ決済」
限度額 10万円~300万円
国際ブランド VISAあるいはMastercard
海外旅行保険 2,000万円
国内旅行保険 1,000万円
ショッピング保険 最高100万円
特典 空港ラウンジが使える。
国内主要空港とハワイのダニエル・K・イノウエ空港(旧ホノルル空港)、韓国の仁川空港のラウンジを365日無料で利用できます。
ポイントプログラム オリコ「暮らスマイル」
EX Gold for Biz会員は利用金額スマイルに20%加算
支払い方法 1回払い、分割払い、据置き一括払い、リボルビング払い

主な違い

タイプSは追加カードが作れませんがキャッシングは出来る。
一人でやっている個人事業主用です。

タイプMは追加カードが3枚まで作れるがキャッシングは出来ない。
社員用の追加カードが作れる2、3人規模の会社用です。

タイプSは一般の個人カードのような使い方が出来ますがれっきとした法人カードです。

三井住友ビジネスカード for Owners

for_owners

本人確認書類のみで作れる法人会社、個人事業主どちらでも対応している法人カードです。

はじめての法人カード(法人向けクレジットカード)として個人事業主または小規模法人の経営者の方におすすめなのが三井住友ビジネスカード for Ownersです。

主な特徴は

  • 本人確認書類のみで作れる
  • 分割払い、リボ払いが使える
  • キャッシングができる

法人カードでありながら個人向けカードのような作りやすさ、使いやすさを持っているカードです。

3つのグレードが用意されています。

親カード 追加カード1名あたり
クラシック(一般)カード 1,350円 432円
ゴールドカード 10,800円 2,160円
プラチナカード 54,000円 5,400円

三井住友ビジネスカード for Owners

三井住友ビジネスカード for Owners(ゴールドカード)

三井住友ビジネスカード for Owners(プラチナカード)

 

まとめ

法人カードとは事業の決済に使用出来るクレジットカードです。
一般の個人向けクレジットカードでは商品の仕入れなどには使えません。

法人カード一番の特徴は引き落とし先が会社の口座になっている社員・従業員用のクレジットカード、またはETCカードを追加カードとして作れる事です。

一般の個人向けクレジットカードでも引き落とし先が親カードと同じ口座になっている家族カードという追加カードは作れますが、それを会社で使う事は出来ません。

会社の決済や経費の支払いには法人カードが必須アイテムです。

しかし一人でやっている個人事業主は一般の個人向けクレジットカードを一枚、事業専用にすれば問題はありません。

でもビジネスマンとしてのステイタスや法人カードのビジネス向け優待サービスを使いたいなら個人事業主向け法人カードを作る事をおすすめします。

僕も一人でやっている個人事業主ですが法人カードを作りました。


以上「法人や個人事業主向けのクレジットカードである法人カードとは」という記事でした。
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